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男性育休制度について最低限会社に確認すべきこと

男性育休ライターでファイナンシャルプランナーの『ズボラ夫』と申します。

僕は2020年に8ヶ月の男性育休を取得しました。

このブログでは男性育休に関するノウハウ日本一を目指し、文庫本5冊分のノウハウを無料で公開しています。

単に苦しい育児で終わらせるのではなく、『楽しい育児』、『スキルアップする育休』を体現。

おかげで毎日料理を作りながら、英語も話せるようになり、プログラミングもできるようになりました。

また育休中に始めた株式投資でも200万円を超える含み益を得ることができ、収入面でも大きくプラスにすることができました。

少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

ここでは職場に事前確認しておくべき事項を解説します。

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基本は女性と同じ

基本的には男性の育休も女性の育休と法律の制度にはほとんど違いがありません。

そのため、会社の育休ルールについては女性のルールを確認すればおおよそ事足りるかと思います。

自分が勤めている会社はかなり大きな企業でしたが、男性の育休制度について詳しい人はほとんどいませんでした。

しかし、女性の育休制度についてはやはりしっかり把握されていたのでそれを参考にしつつ自分でなにか違和感があれば追加で質問するというやり方をとっていました。

一方で男性育休を取ってみて感じたことだが、育休の制度の問題で育休を取得する期間が同じでも開始日を少しずらすだけで数十万円単位でもらえるお金が変わるケースがあります。

もちろん育休を取る期間というのは本来家庭に必要な期間取得するものであって、たくさんお金をもらえる方法を模索するものではありません。

とはいってもどうせ同じだけ育休を取るならそのルールの範囲内で一番たくさんもらえたほうがいいだよね?

絶対に確認すべき会社の制度リスト

そういう観点で書いている記事はあまり見たことがありませんが、ここではあらかじめ確認したほうよい内容を列挙しておきます。

きちんとこの内容は頭に叩き込んでおいてください。

育休の制度概要(できれば規則のコピーをもらうこと)
育児休業給付金がきちんと出るか
育休中の給与制度(特にボーナス!)
住宅補助ルールの扱い
退職金の扱い
確定拠出年金の扱い
人事評価への影響(昇進やボーナス査定)
昇給への影響
育休中の所属(休職前異動がありえるか)
復帰時の所属(復帰即異動がありえるか)
育休中の有給付与ルール(夏休み含む)

就業規則はなにげに大事

まずは制度全体を理解するために育休に関する規定がある規則を入手しましょう。

僕の場合は社内専用のポータルサイトから入手できましたが、そういうものがなくても言えばコピーくらいはくれると思う。

(くれない会社はちょっとやばい)

少し法律チックな難しい表現が並んでいるかもしれませんが、抵抗がない方はしっかりと目を通しておくのが絶対オススメ!

というのもやはり現場の担当者も実務レベルでばかり仕事をしていると、肝心の規則の中身からズレてくる可能性がある。

女性の場合は職場側にも経験値が積み上がっているはずなので大きな問題にはなりにくいかもしれないですが、男性育休の場合には違いがあること可能性があるので、公式ルールブックという意味できちんと押さえておくようにしたいもの。

お金に関する制度を確認しよう

さて最初にお金に関するルールを確認しよう。

お金の事情は男性育休を検討するにあたって非常に重要な要素を占めるはず。
しっかりと確認するようにしましょう。

まずお金に関するルールと言っても、当座の給与に関することだけでは足りません。

会社からもらうお金はなにも毎月の給料だけではありません。
ボーナスもあれば、住宅補助、住宅ローン補助などの各種手当があったり、退職金、確定拠出年金などいろんなお金があります。

また昇進に関わる評価など将来の収入に影響を及ぼす内容もあります。

これらを網羅的にチェックすることがめちゃくちゃ!大事です。
順番に見ていきましょう。

育休中の給与制度(特にボーナス!)

一般的には育休中の月給は支払われません。

その代わりに育児休業給付金という雇用保険から保険がおります。

しかしこの育児休業給付金は雇用保険に一定期間加入しているなど条件があります。

逆に条件を満たしていれば必ず受け取ることができますので、こちらの育児休業給付金がきちんともらえるかを会社に必ず確認するようにしましょう。

大きな会社に1年以上勤めていればまず問題なく受け取れると思いますが、自分の周りの女性で会社が雇用保険に入れるのを忘れていて育児休業給付金をもらえなかったという実例もあります。

必ず確認するようにしましょう。

なお、育児休業給付金は最初の半年は額面給与の67%、後半半年は50%が支給されるルールになっています。

額面給与は休職前6ヶ月の平均で算出されます。

これは通勤費等も合わせた総額で計算されるのでたとえば新幹線通勤をしていたりすると実質の手残りは働いているときよりも増えるケースがあるかもしれない(笑)

だからといって育休開始の半年前に遠方に引っ越すようなことはしないでくださいね!!

ちなみに平均月給が100万円あったらそれを元に計算されるかというとそういうことはなく、46万円を超えていたら一律46万円とみなして計算されるので注意してください。

ちなみに僕の平均月給はちょうど46万円だったので最大の支給額がもらえていたことになります。

月給は出なくても日割り計算方法は確認しよう

次に月給についてだ。

月給については原則払われないと思うが、月の途中での育休開始あるいは復帰の場合にその月の月給がどういう扱いになるかは必ず確認するようにしてください。

おそらく月の途中では日割り計算するところが多いと思うが、日割とひとくちに言っても、営業日だけで日割りするケースと、月の日数すべてで日割りするケースとでは金額がかなり違ってきます。

また、役職手当などの各種手当も日割り対象になるのかどうかも確認するようにしましょう。

社会保険料の裏ワザ

実は所得税や社会保険料は月末時点で育休に入っていればその月は支払いが免除されるという国のルールがあります。

そのため、基本的には育休開始は月末、復帰は月初にするのが税金対策としては最もコスパがよくなります。

しかしそう都合よく月末に子どもが産まれてくるとは限りません。

社会保険料のコスパを高めるために子どもが月初に産まれたのに育休を月末まで取らないというのも本末転倒だ。

しかしそれでもやりようはあります。

それは年次有給休暇の活用だ。

もし年次有給休暇が育休と合わせて使えるなら仮に出産が月初になっても、そのあたりから有給を埋め始めて月末から育休に切り替えるという手が使えます。

そうすると出産月はほぼ満額給料がもらえる上に社会保険料が免除されることになります。

そして月末から育休を開始すれば復帰するときも月初に復帰する日程を組みやすくなるという利点もあります。

そこでまだ有給が残っている場合はその残りを育休明けから埋めてしまえば、復帰月も休みながら満額の給料をもらえることになるわけだ。

ボーナス月に休んでいたらボーナスの社会保険料も免除される

次にボーナスについてだ。

僕の会社の場合は育休中であってもボーナスの査定期間に働いている実績があればそれ見合いのボーナスが支払われるルールになっていた。

ボーナスは年2回、6ヶ月ごとに支払われますので、たとえば3ヶ月働いたところで育休を取ると半分のボーナスが出るというイメージだ。

そして育休中にボーナスが支払われてもその月の月末に育休状態であれば社会保険料を支払う必要はないのでほぼ額面満額支給されることになります。

僕の場合は半分相当分のボーナスでしたが、社会保険料免除のおかげで実質受取金額は10万円程度しか差がなく、とても得をした気分になった。

給与の扱いに会社ごとに差はあまりないと思うが、ボーナスの扱いは会社によってかなり違いがあると思うので必ずチェックするようにしてください。

住宅補助ルールも確認しよう

しかし実は盲点になりやすいのは住宅補助に関するルールです。

住宅補助についても会社によって制度の違いが大きいところだと思います
社員寮、借上げ社宅制度、家賃補助、持ち家への補助などいろんな形態があると思います。

そしてベースの給料がそこまでなのに住宅補助だけは異常な金額を出すような会社もあります。

住まいに関する内容なのでこの点についてもきちんと確認する必要があります。
まず、社員寮や借上げ社宅の場合は育休中でも借り続けてよいかの確認となります。

おそらく出て行けとなるケースはあまりないとは思うが念のため確認しましょう。

問題は家賃補助のようなケースで給与として支払われるケースです。

この場合はもしかしたら給与がなくなることと合わせて消滅する可能性があります。
そもそも育休中は給与が出ないからです。

仮に家賃全額を補助してくれるような会社の場合はそれがすべてなくなると育休中の減収影響がとてつもなく大きくなるため絶対に確認してください。

退職金と確定拠出年金

その他お金に関する内容では退職金や確定拠出年金の扱いがあります。

僕の場合は休職していた期間相当分が減額されているようだったのだが事前に何も聞かされていなかったので少し面食らいました。

とはいえ会社人生のうち育休期間は小さいために影響はあまりありませんし、それがあろうがなかろうが育休を取るかどうかに影響しないと思う人はそもそも確認する意味もあまりないかもしれません。

休暇に関する制度を確認しよう

最後に有給休暇の扱いについてだ。

自分の会社の場合は1年ごとに年次有給休暇が20日付与されます。

しかしこの付与日に休職していた場合の扱いについては会社ごとに差がある可能性があります。

また、夏休みの付与についても同様だ。

自分の休職したいと考えている期間に夏休みの付与期間が重なっている場合にはどういう扱いになるかきちんと確認しておくことをおすすめする。

人事考課や査定のルールを確認しよう

次に直接お金という形では見えないものの、査定への影響を確認しておくことが重要です。

自分の会社の場合は毎年の査定があり、その査定期間のうち一定期間以上を休職していると査定がつかないというルールがありました。

もちろん査定期間すべてを休職している場合には査定がつかないのは当然だが、それが少し緩和されているケースもあるかもしれないので確認してみてください。

男性育休による昇進への影響はある程度割り切るしかない

ただし、査定結果と昇進の関係がきちんと明示されている会社はおそらく多くないと思います。

つまり、育休を取ることによって昇進にどれだけ影響をおよぼすかについてはブラックボックスになっていることが多い。

自分の場合は査定がつく限度いっぱいで育休を終了しましたが、査定がついたからといって育休を取っていない場合に比べて昇進がどれだけ影響があるかというのは全くわかっていません。

そもそも昇進できなかった、という以前に解雇や閑職に追いやられるという可能性も完全に消し去ることは難しいと思います。

もちろん会社は育休とその扱いとの関連性は否定するとは思いますが、人事評価の全体像が明らかになっているケースのほうが稀だと思うので、これについては事前に予測仕切ることは難しいでしょう。

したがって僕は育休を取るにあたっては最悪のケースになることも想定しつつ、自分のキャリアアップにつながりうる勉強をきちんとしておくことを推奨しています。

特に育休が始まるより前から勉強自体は始められますから育休を取りたいと思ったらなるべく早くから自身のキャリアに潰しのきく勉強を始めるようにしてください。

同じように育休開始時や復帰時の自身の所属についてはきちんと確認しておくようにしましょう。

同じ職場での復帰が義務付けられているものの・・

育休に関する法律では原則開始時と同じ場所に復帰させることが決められています。

そのために会社が配置転換をしたいと考える場合には開始前に所属を換えるか、復帰後すぐに換えるかという選択肢があります。

しがって事実上法律の趣旨が中抜きされているわけですが、あり得る話なのできちんと確認しておきましょう。

少し前に育休復帰と同時に単身赴任で行くしかなく、土日も休みでない職場に転勤命令を出した会社が告発されていましたが、こういうケースは実際に報告されている事例なのできちんと確認しておくことをおすすめします。

育休の取得期間を決めよう

以上の内容をきちんと把握しておけばあとは自分の希望に合わせて育休の取得期間を決定するのはカンタンです。

手順としては改めて書くまでもありませんが、会社のルールの範囲でできるだけ長く、そしてお金を失わない、そしてキャリアを傷つけない期間と開始日を割り出す。

もちろん年次有給休暇や夏休みを組み合わせる、特に一部を前につけたり後ろにつけたりすることも忘れずに・・

それが最も育休としてのコスパが優れているとり方ということになります。

あとはそれが自分の希望に照らして十分な期間かどうかをチェックしてみましょう。

もう少し長く取りたいな、と思えばその期間を伸ばしていけばよいでしょう。

その期間が長くなればなるほどお金や会社での処遇を諦めていくことになりますが、どこまで妥協できるかは自分との相談の上決めましょう。

こう書くとなんだかお金にうるさいやつに見えるかもしれないが、自分が取りたいだけ男性育休を取ったあとで“こんなはずじゃなかった“と思うのが最悪です。

男性育休を取ることで不当にその人のキャリアを傷つけることは禁止されていますが、あなたが男性育休を取っている間にしっかり働いた人が仕事で評価されるのは不当でもなんでもありません。

そこが勘違いしてはいけないポイントです。

したがって育休を取ることで多少なりともキャリアとしては遅れを取る可能性は高いわけで、会社の制度を確認した上で自分が諦められる範囲を見極めた上で育休期間を決めることが誰も不幸にならない方法だ。

自分の場合は育休を取っていてもキャリアに影響を与えない期間というのが明記されていたので、その範囲で育休は取得し、それに加えて積み立てていた有給休暇を組み合わせたので、表向きにはキャリアにも傷をつけず、もらえるお金もその期間では最大になるように設定できた。

実際8ヶ月職を離れていたにもかかわらず、いまだに会社の出世レースには乗り遅れずにおります。

もちろん出世よりも家庭を取る選択もあると思うし、とにかく大事なのはきちんと制度を理解した上で何を優先するかを明確にしていただきたいということになります。

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