こんにちは。京大卒ただのサラリーマンの『ズボラ夫』です。
私は家事育児経験ゼロながら8ヶ月の男性育休を取得しました。
このサイトではその経験をもとに男性育休に挑む心構えやノウハウを詳しく紹介しています。
パパが育休を取ってもやることなくない?
新生児が産まれてこういう風に思っている人は多いのではないでしょうか。
実際に僕も男性育休を取ると宣言したとき、復帰したあと、どこかしこでこういうことを言われました。
果たして男性が育休を取っても役に立たないのでしょうか?
この記事ではこのテーマで書いていきたいと思います。
男性育休取得者としての結論
まず初めに男性育休を8ヶ月取得した僕の考えを記載します。
僕の経験ではたしかに新生児のお世話で男性が出る幕はあまりないように感じました。
新生児はおっぱいを飲む→寝るが生活のほぼ全てになっているので僕は無力感や焦燥感があったのを覚えています。
男性育休を取ったのに何も役に立っていない
という焦りから余計なことをし始めて妻に鬱陶しがられるという悪循環に陥りました。
紆余曲折を経て、新生児に関しては赤ちゃんのお世話は奥さんに任せて、僕は奥さんが赤ちゃんのお世話に全力を出せるよう家事を中心に役割を切り替えていきました。
このおかげでなんとか当初の危機を乗り越えたという経験があります。
男性は育児に向いていないのか?
まず、僕が薄々感じた『男性は育児に向いていない疑惑』の検証結果をお伝えします。
特におっぱいを飲んで寝るのが生活の大部分の新生児。
おっぱいが出ない男性ってそもそもできること少なくね?(でも育休取っちゃたんだよなぁ)
というモヤモヤに加え、
なんで奥さんは産まれたすぐからこんな愛情いっぱいなんだろう?
と自分の薄情さにも嫌気がさしていたんです。
そんなときに見つけた1冊。
それは『ダンナのための妊娠出産読本』(講談社+α新書)という本における『そもそも男は育児に不向き』という記述です。
この本の著者である荻田和秀さんはマンガやドラマで大人気のコウノトリのモデルとなった大阪で大人気の産婦人科医さんです。
その荻田さんは「オキシントン」という脳内物質について長年研究していたそう。
このオキシントンは育児行動をする脊椎動物は必ず持っていて、子宮を収縮させたりおっぱいを出したりするだけでなく、育児行動を促す作用もあるということです。
そしてこのオキシントンがメスに比べてオスが少ないのも脊椎動物に共通の特徴とのこと。
また、ネズミによってはメスもオキシントンが少ない種族がいたり、逆にオスもオキシントンが優位な種別もいます。
そしてこのオキシントンが少ない種族はメスも育児行動を取らず、逆にオキシントンが多いオスは家族をサポートするような形で育児に参加するのだそうです。
荻田さんの結論は育児に関して男は女にはかなわない、だから奥さんの代わりにはなれないことは認めて、できるサポートをできる限りやろう、と結んでいます。
僕がこの本に出会ったときはちょうど男性育休を開始して間もないころであり、妻からの要求に満足に答えられず、関係も悪化しているころでした。
妻と一緒に育児に没頭していくうちに、実は深いところで子どもに対する気持ちが妻に比べて大きく劣っているような感覚がありました。
そういう気持ちがもたげるたびに「育休まで取っておいて自分はなんて最低なんだ」と自己嫌悪になりながら必死にその雑念を振り払っていました。
それがこの本を読んでなんとなく理解できたような気がして、すっと気持ちが楽になったのを今でも覚えています。
(ちなみに生後3ヶ月くらいから本当の意味で愛情が湧くようになりました)
僕は
だから育児しなくていいよ
と言っているわけではありません。
大事なのは次です。
育休は育児だけをする時間ではない
世間を見渡しても僕と同じように無力感を感じている男性や、育児の役に立たない夫にイラついている女性も多いそうです。
探してみたところネットでも次のような意見が散見されました。
(同じ人かと思うくらい似た意見w)
「家にいても子育ての戦力になるか期待できない。旦那のご飯を考えるのもストレス」(福岡県30代)
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/578501/
「育児をしてくれるならありがたいが、ただ休まれるだけだと余計に女性が負担かかるから必要な人だけが取るべきだと思う。旦那の面倒まで見れない。三食作るのもやっとなのに、旦那の食事まで作るなど手間が増えると思うから」(女性、30〜34歳、子ども1人)
https://www.businessinsider.jp/post-191323
しかし僕は男性育休の是非を男性の育児参加のみで判断するのは間違っていると感じています。
まず昨今の男性育休を取り巻く問題として、育児のことばかりフォーカスしているという問題があります。
つまり
男性育休を取る=育児をする
という思い込みがあまりに強すぎるために
育児ができない=育休を取る意味がない
ということになってしまうのでしょう。
しかし従来のママ育休を想像してもらえるとわかりやすいですが、育児だけしかしていない育休ママはおそらくいません。
実際は掃除や洗濯、料理といった家事をしながら育児もするという状況です。
つまり、育児ができないから育休を取る意味がないというのは大きな誤りです。
上にあげた2つの事例を見ても、パパには育児の言及しかしていないのに対して、ママ自身は料理を作るという家事にも言及しているのも面白いですよね。
育児がたとえできなくても代わりに何ができるかを探すことはできます。
それをしないのは完全な思考放棄であり、父親としての責任放棄だと言っても過言ではないでしょう。
ここでママ自身が言っている通り、育休中には育児だけではなく家事もやらないといけないのです。
また、それにも関わらずアホの一つ覚えで
男性育休で育児育児育児
と言っているのが日本の現状です。
妻が夫によくいう言葉として
誰の子だと思ってるんだよ
というものがありますが、まさにその通りですね(何回も言われました)。
『取るだけ育休問題』は男性だけが悪いのか?
男性育休に関する記事でよく見かけるのは、男性育休を取ったのに役に立たない、遊んでいた男性に関するものです。
いわゆる『取るだけ育休』問題です。
表面的には男性は批判されてしかるべきでしょう。
しかしもしかして
育児をしようとしたけど役に立たなくて挫折したパパの末路では?
という気もするんですよね。
大体は、荻野先生の言う通りママのほうが育児に向いている家庭は多いのではないかと思います。
そして産後の心身ともに限界ギリギリのママがそんなパパを見てイライラしてしまうというのはめちゃくちゃ聞く話です。
パパとしては自分なりに頑張っているのにボロカス言われる。
じゃ何もやらねーわ
そんな状態なら開き直っちゃう人がいてもおかしくないように思うんですよね。
スキルはなくてもプライドはあるのが男という生き物(笑)
その意味では
『取るだけ育休』問題は男性を育児にだけ駆り立てている風潮も一因
と考えてもよいと思います。
家事はできます!
というわけで育児が苦手でも家事をやってみるという発想を持ってみようというのが一番いいたいことです。
そして家事のいいところは一生やるチャンスがあるということなんです。
ずっとオムツをしている子も、ずっとお風呂に入れてもらう子もいませんが、ご飯は一生食べますし、洗濯も一生します。
もし子育てが厳しいと感じたら無理せず家事をするのを模索するのも手です。
そして家事は結構力仕事なんです。
買い物1つ取っても子どもを抱えながら買い物したり、それを運ぶのも結構力が要ります。
そして家事は失礼ながら単純作業かなぁと思っていたら、実は効率化のいい練習になります。
仕事で培った効率力も役に立つし、家事で身につけた効率化も仕事に役立つように思います。
仕事をバリバリしてきた方ほどハマってしまうかもしれませんよ!
男性育休を取ることが唯一の解決方法ではない
以上見てきたように育児が苦手だと思ってもそこで終わりにする必要はありません。
きっとあなたにしかできないことがあるはずです。
大事なのはそれが何かを探そうとする姿勢ではないでしょうか。
自分の奥さんを見ても、本気で自分と同じレベルでできるとは思っていなくて、頑張ろうとする姿勢とか寄り添う態度がとても大事なのではないかと思います。
ぜひ楽しい男性育休ライフを送ってください!
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